畜産王国といわれる鹿児島。牛(黒毛和牛種)および豚の飼養頭数、鶏の飼養頭羽数がすべて全国第1位と、生産量だけ見ても畜産王国といわれるゆえんがわかるが、味でもバイヤー、消費者から評判を呼び、特に品質のいいものを量をまとめて安定的に市場へ出荷できるよう、県としてブランド化を推し進めてきている。
鹿児島県が中心となって研究や改良を重ねて誕生したブランド肉は「鹿児島和牛」「かごしま黒豚」「さつま地鶏」、そして2011年から一般の食卓にも上がるようになった「黒さつま鶏」。
これらは、それぞれに応じたきめ細かな飼育法に加え、温暖な気候と豊かな自然のなかで育てられる。
慈味あふれる味わいは、まさに鹿児島の土地によって生み出されるのだ。
少し筋が多いがほどよい脂肪分がある。しゃぶしゃぶ、すき焼き等に。
少し硬く脂肪分が少ない赤身の肉。煮込み料理やスープの原料に。
きめ細かさが特徴。ローストビーフ、ステーキに。霜降りはすき焼きに。
「かたばら」と「ともばら」に分かれ、赤身と脂肪が層になっている。煮込み料理などに。
脂肪分が少ない。ローストビーフや焼肉、煮込み料理に適している。
きめが細かく柔らかい最高の肉質。ステーキでその肉質を味わいたい。
きめが細かく柔らかい。脂肪分が少ないのでビーフカツや揚げ物に使いたい。
柔らかく味わい深い赤身の肉。ステーキなどに適しているが幅広い料理に利用可能。
きめがやや粗く、脂肪分が少ないため硬めの部位。薄切りなどにして炒めものに。
きめが粗く硬めだが、脂肪分が少しあるので角切りにして煮込むといい味が出る。
きめがやや粗く硬め。コクのある濃厚な味なので、カレーや焼豚に。
赤身と脂肪が層になっている。骨付きはスペアリブとよばれ、煮込み料理に良い。
きめが細かく柔らかい上質な部位。脂肪分が少ないので、トンカツなどの油料理に。
きめの細かさと適度な脂肪が特徴。外側の脂肪に旨味が。トンカツなどに。
牛肉でいう「ランプ」と「そともも」。きめが粗いので煮込み料理などに。
脂肪が少なく、きめも細かい。ヒレに次いでビタミンB1が豊富。ソテーや焼豚などに。
幕末~明治にその名が知られ始め、西郷隆盛が好んで食べたという。
また、水戸藩主徳川斉昭も「いかにも珍味、慈味があり、コクあり、なによりも精がつく」と絶賛した。
消費者への認知度こそ、まだこれからだが、実はプロ(食肉流通業者)の間では、高い評価を得ている。
プロも認める味を安定して提供できるのが強みだ。
かごしま黒豚の別名は「六白」。
「黒豚なのに六白?」と不思議に思うが、実は黒い体毛に覆われていながら、四本の足としっぽ、鼻の先の6ヶ所が白いため「六白」とよばれるのだ。